臍の緒人形
愛くるみ
臍の緒人形「愛くるみ」について
日本では昔から、人は臍の緒で母と繋がり、天と繋がると考えられてきました。
臍の緒は、とても大切なもので、亡くなる時は一緒に葬られていました。
「我が子のすこやかな成長を祈り、皆で寿ぎ、喜ぶ」
日本人は同じ想いを持って、子どもを日本の宝として守り育てました。
愛らしい赤子の姿をした京人形の中に大切な臍の緒を納めてください。
一生涯おそばに寄り添い、命の大切さを伝えてくれるでしょう。
そして新しい命の健やかな成長を祈る御祝の品として、
皆様の愛と一緒にお届けください。
伝統と技の結晶、臍の緒人形「愛くるみ」のつくり。
「愛くるみ」は、日本の伝統を伝え、最高の作品を作りたいという願いの元に、
奇跡のような出逢いから最高の品々が集まりました。
多くの皆さまに喜んでいただけますことを祈りながら創作させていただきます。
文/京人形作家 關原紫光
衣装
半襟には「皇室献上品の紫陽花ちりめん」を使い、その中に神社で「魔除け之麻」に使われている日本の麻を入れました。これは大嘗祭で麻織物(麁服<あらたえ>)と絹織物(繪服<にぎたえ>)が使われることに由来しています。
着物は日本で最高級の「梨地ちりめん」を使いました。この絹織物は糸1本に31中(※)の生糸を撚り、その糸4000本を経糸にして織り上げた布です。おくるみには五泉市の羽二重を使用し、京人形師として培ってきた独自の技法で優しい風合いに縫い上げました。
※1中とは9000メートルで1グラムある生糸の太さを表します。
金房は關原が飾り結びで仕上げました。一生変わらない物を使いたいと思い、初代が数十年以上前から保存していた金糸を京都で探し、再現することができました。この金糸は、フィルムコーティングした箔を芯糸に巻き付け、その糸7本1000メートルを撚って1本にして、また、それを3本にして1本約300メートルに撚り上げた糸です。
髪の毛
日本産の絹糸を京都の糸染め職人に「關原黒」で染めてもらい、可愛い童の髪型に結いました。
顔
おくるみに包まれて愛らしく微笑む人形の顔は、關原が一体一体、手描きをして仕上げています。
胴体の桐箱
胴体の桐箱は九州・日田市 の最高級の職人による特別注文の制作です。